産後ケアの本場フランスへ研修に行ってきました

フランスは産後ケアが当たり前!!

フランスと日本の合計特殊出生率(1人の女性が一生の間に産むとされる子供の数)比較

             世界経済のネタ帳 2016年フランス1.92 日本1.44

先進国出生率No1フランスは産後ケアは本当に当たり前なのか!?

自分達の目で見たく、ストラスブールの大学病院の医療外科産婦人科センター(CMCO)へ研修に行ってきました。

CMCOはストラスブールとその近郊に住む日本人の出産率が高く、専門的な設備も整い、緊急事態にも対応できる安心度の高い病院です。

ストラスブールの中心部からは離れていますが、路面電車が通っているため通いやすいです。5年ほど前に改築された為とても綺麗で、ほぼ全室個室、助産師による妊婦とその配偶者向けの両親学級が開催されています。

助産師Beau Emille(ボー エミーユ)さんと対談しました

最初に対談できたのは助産師のBeau Emille(ボー エミーユ)さん。

                      助産師のBeau Emille(ボー エミーユ)さん

お名前のBeau(ボー)とはフランス語で「美しい」と言いますが、その名の通り、美しく優しい笑顔の素敵な印象の方でした。実際の分娩室も「さっきまでここにいたのよ」と見学させて頂きました。

分娩台、バランスボールや足で挟むクッションが置いてあり、「こうやって使うのよ!」と実演もして頂きました。天井からぶら下がっている布(しがみつくためのもの)、壁には出産時に行う写真付きのポスターが貼ってありました。

助産師Beau Emille(ボー エミーユ)さん対談か学んだこと

    • 第一子出産の9割が無痛分娩で費用は100%保険適応ですべて無料
    • 妊娠中の8回の講座(パパママ学級)でペリネを学ぶ
    • 産後10回のペリネケアが社会保険でカバーされている。つまりすべての産後女性がペリネケアを受ける事ができ、当たり前の文化となっている
    • 女性自身がちゃんと意識を持って『自分の身体と向き合う時間』を持つ事こそが大事

フランスの助産師さんはペリネケアが女性の機能回復だけではなく、女性自身がちゃんと意識を持って『自分の身体と向き合う時間』を持つ事こそが大事!!とママに伝えているのが分かりました。

キネ Mathilde Ragueneau(マティルド・ラグノー)さんと対談しました。

次に対談してのはペリネのリハビリを専門に行うキネのMathilde Ragueneau(マティルド・ラグノー)さん。

                 キネのMathilde Ragueneau(マティルド・ラグノー)さん

ペリネケアは助産師とキネが分担します。

基本的に10回の治療が100%保険対応で無料で行われます。痛みが強い場合や骨盤臓器脱など10回終わった後もケアが必要だと判断され、処方箋が出れば保険内でカバーされ自己負担なくケアを継続できます。

こういう手厚い制度はヨーロッパでもフランスが特別みたいです。

キネのMathilde Ragueneau(マティルド・ラグノー)さんとの対談で学んだこと

    • カウンセリングと検査「痛みがあるか?」「膣の力はどれくらいか?」「内臓の位置はどうなっているか?」等々からその人に合ったプログラム(ペリネケア10回)を組みます。
    • ママのペリネ機能の状態に合せて、機械による電気刺激療法・助産師もしくはキネによる手技療法・呼吸や姿勢を意識しながらペリネ動かすエクササイズの3ステップがあります。

社会保険内でペリネケアが無料で行われているから、ペリネケアが広まったのではなく、きちんとした想いを持って行われているフランスのすごさを実感しました。

フランスにはイクメンはいません!!

残念ながらフランスにはインメンはいません。そんな特別な言葉もありません!
育児をするのが当たり前だからです。

今回フランスの男性を街頭インタビューしました。その中で自分の父親も昔は育児に無関心だったと、、、フランスが変わったのはここ15年くらい前からだということが聞けました。日本も育児に参加するのが増えてきていますが、文化の違いもあってか中々難しいのが現状です。フランスでのお仕事は、基本的に9時~17時の勤務で土日休み、残業はほとんどせずに家族との時間を大切にするそうです。日本に比べればパパが子供と接する時間や頻度が多くて育児参加しやすい環境なのかもしれません。

当院へのアクセス情報

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